第五話 僕の基地
僕は基本ベッドの上から単独で移動することが出来ません。
左脚は装具というギブスのようなものに囲まれ脚が痛いので当然
自分の意志で左あしを動かすことは出来ません。
ではどの様に生活しているかと言うと
此処は狭いほうの個室です。個室の中にトイレはありません。
ベッドの脚側にテレビと冷蔵庫と小さな棚。
ベッドは左側は柵で囲まれてかべについています。
右側は半分開いています。このベッドものは良いのでしょうね。パラマウントの電動ベッド
リモコンでいろいろな動かし方があるようです。
僕は全体の上げ下げと上半身の上げ下げしか使いません。
ただね、いくら物が良くても僕には大きいサイズがほしいのです。
確かにフルフラットにすると僕が全て収まります。前後に数センチの余裕があります。左足に血栓ができないように動かせます。。
でも上半身をあげると左脚はベッドのエンド部分に脚が当たります。右側の脚で突っ張って左足にやっと隙間をつくって小さい可愛い脚の指をチョコチョコ動かすのです。
皆 脚が短いんだね。。爆笑 背中が曲がる位置も変えれれば良いのに。
ベッドの上には定番の細長いテーブルが有ります。
その上除菌ペーパー 脚スプーン 大小二つのコップ。歯ブラシなど ふりかけ 醤油 マヨネーズ 麦茶 うがい用の水 飲む水 実に色々乗っています。これらの物を落とさないように移動したり使ったりして居ます。
万が一落としたらどうするか? ブザーを押して看護士を呼ぶ事はしません。皆忙しく走り回っているので自分でできることは自分でやります。
病院生活で一番大事なものは 100円均一で買ったマジックハンドです。 充電ケーブル取ったりマスクを取ったりライトのスイッチを入れたり色々助かりますよ。
今日は入院生活でベッドの上に秘密基地をつくる方法でした。
つづく